タイム・シーカー

DVD洋画セレクション 30、タイムシーカー (<DVD>)
ストーリーがあっさりと破綻。

おもしろそうなストーリーだった。歴史に残る事件や事故の現場写真に、時代を超えて写り込む一人の男。さては、かの「サンジェルマン伯爵」をモデルにしたのかと、興味を持った。残念ながらオカルト的な存在ではなく、SF的な存在、すなわち未来からの旅行者のようだったが、興味は失われなかった。しかし、よかったのは最初だけだった。

これから起こる航空事故を知った主人公が、機をハイジャックして事故を未然に防ぐ。その結果、FBIに逮捕されて取り調べを受けるのだが、ここから先がもうダメダメ。年配の捜査官とコンビを組む若い相棒が、掟破りのまぬけ役。コメディでもないのに、無意味なまぬけシーンを連発してくれる。しかし、ストーリーに興味があったので我慢してつきあっていると、硬派と思われた年配の捜査官がとどめを刺してくれた。主人公に取調室から脱走されて一言。


「乗客を問いただして人相書を作ってくれ」
( ゚д゚) ポカーン

ハイジャック犯として逮捕したのだから顔写真を撮影していて当然だろうし、仮に撮影していないのだとしても、取り調べに協力的な主人公の身元はすでに判明しているはずで、写真の入手は容易だろう。どうしても人相書がほしいのなら、乗客に当たって時間を浪費する前に、取り調べに臨んでいた本職の自分たちで作成すればいいだけのこと。

まぬけの存在を我慢したのはストーリーに興味があったからだが、そのストーリーがあっさりと破綻したため見るのをやめた。