ミシェル・ヴァイヨン

三流アクション物。

一時間我慢した。実は、それなりにおもしろく見ていた。あまり興味のないレース物なのだが、見せ方も悪くなく、ついて行けた。ところが、途中から急にストーリーがおかしくなった。なんとまあ、あきれたことに女スナイパーのご登場だ。

この女スナイパー。走行中のトラックのタイヤを撃ち抜くなど、かなりの腕前なのに、ピットに忍び込んだところを見つかって、ただのドライバーにあっさり押し倒される体たらく。狙撃の力量と、格闘技の力量とが激しく反比例していて情けないくらいだ。

捕まえたドライバーのほうは情けないどころか怒りを覚えるほど。取り押さえた不審人物をその筋に突き出しもせずに、ご丁寧にも女が所属するライバルチームに送り届ける始末。

なかなかのレース物かと思いきや、ただの三流アクション物だった。