ゴースト 〜天国からのささやき

ゴースト ~天国からのささやき シーズン1 Vol.1 [DVD]
主人公のおつむは空っぽ。

第2話まで見た。主役の顔がいささか微妙で、霊能者というよりも、成仏できずに化けて出てきた霊のようだった。おまけにストーリーがむかつく。

主人公は不幸な家庭に押しかけて霊の話を持ち出し、金目当てのペテン師として罵られるのだが、このシーンが実に不愉快だ。押しかけられたほうの反応は至極当然で、主人公よりもむしろこちらに感情移入してしまう。つまり、ひとの不幸に付け込む浅ましい者として、主人公に憎しみを覚えるわけだ。

そもそも、この主人公は誤解されないための努力をしない。まず憎まれて、それから誤解を解くというストーリーになっている。

部外者が知るはずもない情報を霊から得て、それを内々に伝えた上で接触するといった配慮は一切ない。いきなりドアをノックして無神経に訪問し、わざわざ遺族の感情を逆撫でするのだから、主人公のおつむは空っぽとしか思えない。

これまでもずっと霊に頼られてきて、それを解決してきたのだから、平凡な知能さえあれば、遺族を刺激しないようにやんわりと接触するノウハウくらい身についているはず。ところが、遺族の苦しみをほじくり返しては、信用されないかわいそうな私とばかりにうなだれて見せるストーリーなのだから、楽しめるわけがない。