ダウト〜偽りの代償〜

ダウト~偽りの代償~ [DVD]
ついに四つ。

オープニングのロゴを四つも見せられた。むかしは映画会社のものがひとつだけだったと記憶しているが、いつのころからか三つが当たり前になった。映画会社・プロデューサー・監督の、三者のロゴだろうか。

ドルビーのロゴを入れて四つというのはあったが、ドルビー抜きで、ロゴはついに四つになった。この調子で増えてゆくと、脚本家のロゴ・カメラマンのロゴ・主役のロゴからエキストラのロゴまで、いずれ百にも二百にも増えるだろうと愚痴りたくなる。見たいのはロゴではないからだ。

あるコメディー映画では、続編ばかりの「ロッキー」を皮肉って、パート数十にもなるポスターを作中で見せ、笑いを誘っていた。ロゴばかりを見せる映画で笑わせようとするコメディーが登場するのも、時間の問題だろう。

さて。本作はロゴが四つも続いたので、始まる前から見るのがいやになった。マイケル・ダグラス見たさに我慢したが、どうでもいい端役の顔のアップで始まったものだから、さらに見る気は失せた。

主人公は軽薄な人物で、リポーターには見えても、ジャーナリストには見えなかった。検事の不正を疑っているのだが、上司に見せた証拠は筋が通っているようで、お粗末でもあった。

見せられた証拠はひとつだけで、主人公が検事を疑うに足るシーンは紹介されなかった。そのため、主人公はいかれたストーカーに思えた。検事を釣り上げようと、はしゃぎながら仲間と工作に走るのだから、幼稚に見えた。主人公を応援する気にはなれず、どうやら悪徳らしい検事の活躍を願うほどだった。

もっとも、40分ほどでどうでもよくなって見るのをやめた。