デイ・アフター・トゥモロー
デザスター・ムービー好きにはたまらない作品。現実にはシャレにならない災害パニックだからこそ、CGを活用したリアルな映像でたっぷり楽しめるのはうれしい。
とはいえ、氷河期が到来したのだから、なんだか希望にあふれるラストシーンはペケ。北半球が凍りついてしまったからには世界経済は壊滅したわけだし、経済どころか人類の存亡すら疑わしく、未来は真っ暗なはずだ。
つまらない親子愛など描かないで、世界の滅亡をこそ描いてほしかった。特に本作では、超大国アメリカがメキシコなど南米の途上国に庇護を求めるという衝撃的なテーマも提示されている。これをもっと押し進めれば、地球規模の環境問題について警鐘を鳴らす作品として、ただの娯楽映画を超えたであろうに。