デス・フロント

デス・フロント [DVD]目の付け所はよかったのだが。

第一次世界大戦時の塹壕が舞台となる。目の付け所は実にすばらしい。戦争映画でも、塹壕をメインに据えた作品は記憶にない。ロケーションは最高だ。

しかし、いいのはロケーションだけで他はダメダメ。主人公はなんの好感も持てない臆病者。登場人物はすでに戦死しており、実は死を自覚していない霊かとにおわせておいて、その答えははっきりと示されない。臆病者の主人公だけは、親切だったからという情けない理由で命を助けてもらえる。

正体不明の邪悪ななにかではなく、れっきとした人間を犯人としたほうがよかったかもしれない。