ギャザリング

頭50分は我慢しよう。

いい感じで始まったので期待していたらなにも起こらない。痺れを切らしてカウンターを見ればすでに30分が過ぎている。停止ボタンを押すには充分な時間なのだが、ここで捨てるのはいささか惜しいような気もする。そこで、もう10分だけ我慢することに。

40分が過ぎてもなにも起こらない。でも、いい感じは続いている。ふと、脳裏を「インプラント」の悪夢がよぎる。雰囲気はいいので我慢に我慢を重ねて最後まで見てみれば、欲求不満だけが残ったというダメージが思い起こされる。

駄作を見切り損ねると貴重な時間を失うばかりか、精神的な苦痛も味わわされる羽目となる。その一方で、「プロフェシー」のようにさっさと見切ってしまうのも問題だ。天秤の片方に時間を乗せて、いつもより慎重に目方を量る。

50分になってもなにも起こらなかったら見るのをやめよう。一度はそう決めたものの、いざそのときが来ると時間を乗せた秤はわずかに軽い。あと10分、切りのいいところで1時間まで。締め切りを延長する。

そして、50分を過ぎてからようやく話がおもしろくなってくる。「いい感じ」に賭けて正解だったわけだ。

レビュー、おしまい。

ミ(ο_ _)ο どてっ