着信アリ2

着信アリ2 [DVD]ちっとも怖くない。

怨霊が交代した。「リング」や「呪怨」のようにインパクトのある妖怪型の怨霊がほしかったと見えて、そこそこパンチの効いた怨霊に入れ替わった。しかし、おかげですっかりつまらなくなった。ごくふつうの少女が不幸な人生の果てに怨霊と化す、怪談の王道路線がよかったのに。

前作では、取り殺された大人の口からアメ玉が出てくるのだが、小道具としてそれなりの効果はあった。ところが本作では、前作の上っ面だけをまねて、胃袋から炭が出てくる始末。取り出してみせるシーンはなくてセリフで語られるだけなのだが、髪の毛だの爪だのが出てくるのならともかく、胃袋から炭を出してどうする。ちっとも怖くないばかりか、誤って炊飯グッズの備長炭でも食ったかと、およそホラーとは無縁の想像をしてしまう。

前作の怨霊とは違う怨霊がメインとなるのだから、携帯を捨てて、いっそ別の作品としたほうがよかったかもしれない。それならば、なんの必然性もなくストーリーが台湾に飛んでも納得できる。