あずみ2 Death or Love

あずみ 2 [DVD]おしい。

仲間が言う。自分は八歩離れていれば、矢を射掛けられても対処できるし、主人公なら六歩で充分だと。それを聞いた裏切り者が、八歩以内に踏み込んでから仲間を射殺す。ここまではいい。

ところが主人公との決闘では、距離があって無理だからとあきらめて、さっさと弓を捨ててしまう。ここがおしい。実におしい。せっかくの見せ場をなぜ捨ててしまったのか理解に苦しむ。間合いを詰めてから仲間を射殺したように、六歩以内に近づいて主人公にも矢を射掛けてほしかった。裏切り者なのだから、主人公の動揺を誘うなど、隙を作る手立てはあったはず。

そして、六歩以内に踏み込んで必殺の矢を放ったのに、手練れの主人公がひらりとかわす。あるいは矢を斬って落とし、もしくはつかみ取る。ありきたりと言われようとなんと言われようと、やれ八歩だ、やれ六歩だと、事前に細かい数字を出して脳内メモリにインプットしたからには、きちんとメモリクリアしてほしいもの。間合いを詰める努力すらせずに、もうだめとあきらめるシーンを見せるよりはましだろう。

裏切り者が弓を捨てた時点で勝負はついた。あとは決着を待つばかりで、主人公はどうなってしまうのかとハラハラして楽しむ要素はもうない。せっかくの見せ場を捨ててしまうとは、おしいことをするものだ。