ポセイドン

ポセイドン [DVD]しっかりと楽しませてもらった。

なかなかなにも起こらないのでじれたが、せっかくのパニック映画なので我慢した。事が起こってからはしっかりと楽しませてもらった。

子供が行方不明になるシーンはお粗末だった。気がついたらいないという脳天気な展開は、安全を確信して屋内や公園で遊ばせているような場面ならともかく、逃げ道を断たれて絶体絶命の閉塞空間という場面ではあまりにも不自然だった。直後に激しい水流が襲ってくるのだから、押し流された結果離ればなれとなるようにすべきだった。

プロペラ管がどういうものかわからなかったので、プロペラなのに船首に向かう理由もさっぱり理解できなかった。ここは構造を説明するシーンがほしかった。それとも、セリフで説明したのだろうか。少なくとも字幕では説明された記憶はない。

そして、一度目はいろいろと目を奪われていたのでプロペラ管の役割をわからないままに見終わった。二度目に気に入ったシーンだけを見直して初めて、プロペラ管がどういうものなのかを理解し、船首に向かった理由も納得した。

しかし、理解したことでさらにわからなくなった。船首部分に側面に向けてプロペラがあることで、転進を容易にする機構なのだと考えているが、これだと左右両側面のプロペラは同じ方向に回転しているはず。

つまり、転覆して片方が吸気状態になっているのならもう片方は排気状態になっているわけで、これを逆転させたところで左右のプロペラの役割が交代するだけではあるまいか。だとしたら、クライマックスのプロペラ逆回転シーンのストーリーが破綻してしまう。もっとも、ストーリーにこんな大穴が開いているとも考えにくいので、プロペラ管という機構そのものを考え違いしているのかもしれない。

それにしても、カート・ラッセルの最期の演技は見事だった。