アンダーカヴァー

アンダーカヴァー [DVD]
予想とは異なる作品。

予想とは異なる作品だった。警察一家に背を向けて裏社会に入った弟が、組織に父親を殺されて改心し、仲の悪かったエリート警官の兄と協力して敵を討つ。そういうストーリーだと思っていたが、そうではなかった。

どうちがうのかはさておき、見習い警官に採用された弟が、次のシーンではもうベテラン刑事並みの態度だったのには違和感を覚えた。口の軽い脇役の失言で話が急展開したのはつまらなかった。失言させるために用意した役だったわけで、まぬけ役の存在には興醒めした。犯人をいぶし出す作戦も、煙に巻かれて死ぬ可能性があり、無理があった。

なにより、兄はまったく活躍しなかった。兄の出番は全部、父親に置き換えてもいいくらいで、登場させる理由がわからなかった。クライマックスで醜態をさらした兄は安全な部署への異動を希望するのだが、一連の行動にリアリティはあっても、娯楽作品としてのおもしろさは皆無だった。