CSI:マイアミ シーズン5

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幼稚なストーリー。

第1話がひどかった。

妻を殺された主人公と義弟が犯人を追ってブラジルに渡ったが、援護もないのにいつまでも無事だった。犯人は凶悪な組織のボスだったように記憶しているが、ナイフを手にたったひとりで挑みかかり、死んでいった。銃を持ち出さなかったのは主人公らが丸腰だったからだろうし、手下を連れてこなかったのは主人公らに仲間がいないからだろう。手抜きも同然の実につまらない展開だったが、対決シーンを見れば、ほしい映像があったのだとわかった。ストーリーは適当でよかったのだろう。

殺しを終えるとすぐにアメリカに戻ったのもあきれた。いくら正当防衛でも事情聴取くらいはあって当然だし、帰国するにも多少の足止めは食らうはず。それなのにすんなりと戻ってきたものだから、主人公らが殺し屋に思えた。無法者の悪党なら、人を殺しても知らん顔で出国するにちがいない。ストーリーの都合上、早く戻る必要があるのはわかるが、そのために主人公が努力しているシーンを挿入するべきだった。

帰国したあともひどかった。麻薬を運んだ少年が受け渡し場所でボスとにらみ合うのだが、よほど小物のボスらしく、手下も連れずに自分ひとりで受け取りに来る始末。そして主人公に倒されるのだが、ひとりで行動して自滅する悪党は、まるで戦隊物に登場する怪人のようだった。

かっこよく決める主人公のポーズは鼻につくし、またもや部下にまぬけ役を登場させて墓穴を掘らせるなど、第1話で見るのをやめたくなるような、幼稚なストーリーだった。第2話もひどくて見限る覚悟を決めたが、その後は持ち直した。

うっとうしかった新人が解雇され、テレビの解説者として登場したのはよかった。憎まれ役にはうってつけで、役柄の変更が見事だと感心した。内部監査役もテレビレポーター役も憎たらしくはあったが、魅力に欠けた。その点、うっとうしかった新人が元の職場に未練を残しつつも、テレビ解説者として憎まれ役に回るのならおもしろくなると期待した。

ところが、すぐに解説者をやめて復職の道を選んだのでがっかりした。せっかく転職させたのだから、しばらくはその路線で行けばいいのにもったいないことをするものだ。