96時間

96時間 [DVD]
ハッピーエンドはいまいち。

敵を次々と殺してゆくので楽しめた。娘をさらわれ、すでに手遅れかもしれないのだから、恨みは晴らせるときに晴らしておかなければ嘘になる。

主人公の昔の仲間たちは登場させないほうがよかった。主人公の娘がさらわれたことを知りながら、情報を提供するだけで動かなかったのだから、薄情と言わざるを得ない。動けない事情を盛り込むか、もっとドライな関係にするべきだった。

若い男が橋から飛び降りたのに、主人公は逡巡して飛び降りなかったのはよかった。走って息切れしたり、船に飛び移って足を痛めたりしたのはリアルだった。主人公は凄腕ではあるが、決して超人ではないことが伝わった。

主人公と娘が無事に生還してハッピーエンドとなるのだが、その幕引きはいまいちだった。娘の友人はいっしょにさらわれたあと、死んでいる。生還を喜ぶのはわかるが、遺族に対して知らん顔もできないだろう。事件は公となるだろうから、とてもハッピーエンドとはいかない。