アバター

アバター [初回生産限定] [DVD]
エイリアン2」を逆の視点で描いた作品。

まったく期待していなかったのだが、おもしろかった。人類を悪として描き、エイリアンの視点で倒すのがよかった。滅多に拝めない展開だ。

初めのうちはSF西部劇のようで、いまいちだった。いくら映像がきれいでも、興味はストーリーにあるのでどうでもよかった。そのストーリーには、人類の侵攻で引き込まれた。未来的な武装の人類部隊に対して、原始的な武装のエイリアン部族が戦いを挑むのだから、わくわくした。エイリアンの援軍も効果的だった。中には「戦国自衛隊」を思わせるシーンもあったりして、楽しめた。

監督がジェームズ・キャメロンなのは事前に目にしていたが、それがなにを意味するかは考えなかった。映画を見る前によけいな情報は仕入れたくない。シガニー・ウィーバーが登場して初めて「エイリアン」を連想したが、「エイリアン2」は思い出さなかった。実は、監督が誰なのかはすでに記憶になかった。

見終わって、監督の名前を再確認し、納得した。これは「エイリアン2」を逆の視点で描いた作品なのだと。本作で群れて襲撃するエイリアンは人類だ。きれいなCG映像や、ゲームでもおなじみのアバターなどで上手に擬装しているが、監督が本当に作りたかったのは、SF史に残るあのエイリアンを主人公にして人類を打ち負かす映画だったのかもしれない。