チャイルド・コレクター

チャイルド・コレクター?溺死体? [DVD]あれをコレクションとは呼ぶまいに。

原題の「The Spreading Ground」を機械翻訳にかけると、CROSS LANGUAGEでは「地面を広げること」、AMiKAiでは「広がる地面」となる。これでは人目を引くタイトルに変えたくなる気持ちもわからなくはない。しかし、「コレクター」はないだろう。

とある映画祭で最優秀サスペンススリラー賞を受賞したそうだが、審査員の目は節穴と見える。本格スリラーの謳い文句がなんともうそ寒い。犯人と警察の攻防に的を絞っていれば「★★☆」くらいにはなったかも。

マイナス要因は利権がらみで出しゃばるマフィア。犯人の所持品を偶然盗んだ置き引き犯を突き止めたところまではいいが、なんの必然性もなくなぶり殺してしまう。証拠を奪えばそれで済むはずだし、警察に情報を渡さないよう殺すにしても、射殺であっさり片づければいいだけのこと。恨みもなにもない相手をむごたらしく殺す理由はまるで見当たらず、一気にしらけてしまう。その後もマフィアはやたらと活躍するので、いっそマフィアを主人公にしたほうが趣向が変わってよかったかもしれない。