タイムリミット24(24 ESCAPE)
B級映画の一級品。
B級はB級でも、ひと味ちがうB級だ。突っ込みどころ満載の荒唐無稽なストーリーなのだが、臆面もなく徹底されると突っ込むのは野暮というもので、逆に応援したくなってくる。有無を言わせないアクションを連続させた監督の迫力勝ちだ。
ファーストシーンは典型的なB級映画で、はっきり言えばダメダメ。この段階ですでに停止ボタンに手をかける。続くプロローグもB級のノリで、見通しは暗い。こりゃもうダメだな、との判断に傾く。しかし、ここから徐々にストーリーに引き込まれてゆく。30分あたりで致命的とも言える、ありえないシーンが披露されて激しく迷うのだが、作品の勢いに負けて続きを見る。
そして、突っ込みどころ満載の荒唐無稽なストーリーが加速してゆく。どう考えてもありえない。絶対におかしい。ちょっと待てよ、おい。と、突っ込みたくてたまらなくなるのだが、監督はそれを許さない。アクションに継ぐアクションの連続で、文句を封殺してしまう。それも、なにをためらうこともなく、突っ込みどころ満載のアクションで押し通す。こうも徹底されると痛快になってくる。これぞB級よと、応援したくなってくる。で、ありえない展開もすべて無条件で受け入れることに。
見終わってみればラストもなかなかの出来。B級はB級でも、一級品のB級映画だ。