ボーン・スプレマシー

ボーン・スプレマシー [DVD]カー・アクションがリアル。

前作もそうだが、本作のカー・アクションもじっくりと楽しませてもらった。

そもそもカー・アクションはあまり好きではない。というのも、見せ場を作るための冗長なシーンであることが多く、見るだけ時間の無駄だからだ。カー・アクションが始まると反射的に1.5倍速にしてしまうほど、好まない。

しかしながら、本シリーズでは流さずにしっかりと見た。なぜだろうと思っていれば、答えは画面に見つかった。本作では、カーチェイスの末に路地から大通りに飛び出すシーンがある。

つまらない映画なら、交通の激しい大通りに飛び出しても主人公は無事だ。跡を追う悪者の車だけが大破して、主人公は無事に逃げおおせるという安っぽい展開が待っていたりする。ところが、本作は違う。路地から大通りに飛び出して「あぶねーな」と思った瞬間に、大通りを走行中の車が主人公の車に衝突してくれる。

考えてみればそうなって当たり前のシーンなのだが、当たり前のことを当たり前に見せずに、不自然にかっこよく見せようとするピカピカ・ハイテクカーの駄作が多いせいか、本作のリアルなカー・アクションが新鮮に感じられた。

もっとも、視覚効果を狙って採用したと思われる、ぶれのある映像がかなり見づらかったのは事実だが。