最‘狂’絶叫計画

ああ、勘違い。

ちゃんと「絶叫計画」と書いてあるのに、「スクリーム」の新作だと完全に思い込んでいた。「スクリーム3」ならだいぶ前に見たはずだがと思いつつ、「リング」のパロディがあるとの宣伝文句に、それなら見てないなと判断する始末。どうやら「スクリーム」と「絶叫計画」の区別がつかなくなっていたようだ。

調べてみれば、「絶叫計画」は「スクリーム」をパロった第一作の「最終絶叫計画」しか見ていない。第二作の「最‘新’絶叫計画」は「インビジブル」をパロっているそうだから見た覚えがない。

ということで、「絶叫計画」のイメージは「スクリーム」のパロディだけでウェイトを占め、記憶を単純化する脳の構造上、「絶叫計画」と「スクリーム」と「パロディ」とが渾然一体となったように思われる。

その結果、本作を見終わるまでずっと、ムンクの「叫び」風のハロウィンマスクを待ち続ける羽目に。エンドロールが始まってさすがにおかしいと感じて、そこに「SCARY MOVIE 3」のクレジットを見つけるなり、「スクリームじゃない！　詐欺邦題にだまされた！」と思ったのだから始末が悪い。

ネットで調べ直してようやく「スクリーム」と「絶叫計画」とを再認識し、記憶を書き換えた次第だ。ミステリーでは目撃者の記憶が題材にあがることも珍しくないが、確かに記憶とは曖昧なものだと痛感した夜だった。