エンパイア・オブ・ザ・ウルフ

エンパイア・オブ・ザ・ウルフ [DVD]見終わって振り返れば文句が出る。

ヒロインを取り巻く前半のストーリーは途中できれいさっぱりと消滅してしまう。一応は、主人公と前半部分の敵の親玉とが交渉して幕を引くのだが、さんざん引っ張ってきた前半のストーリーはただの立ち話でおしまいとなる。また、ヒロインをなにかと助けた精神科医も平穏無事に消えてゆく。

そして後半はまったく別のストーリーとなる。敵の親玉はただ殺されるためだけに登場するし、ラストを飾る悪役は作中で一度しか活躍しない上、前半部分でいかにもわざとらしくヒロインと出会っていたりする。おまけに主人公は、軽率にも正体を明かす品物を見せびらかす始末。

見終わって振り返れば文句が出る。しかし、見ている最中はあまり気にならない。その点で、「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」によく似ている。あちらはどこがよくて星三つになったのかもう思い出せないが、同程度の評価であるこちらは、かったるいシーンを頻繁に1.5倍速で流したので星二つ。