貞子 VS 伽椰子
楽しませてもらった。怖くはなかった。むしろクライマックスは笑えた。
音で怖がらせようとして、うるさかった。白杖の少女と粗野な男の登場でしらけた。この二人の役は、学者と霊能者でよかった。いじめっ子のリーダー役は、目に力があって存在感がありすぎた。脇役には向かない。
エンドロールのあとにラストシーンがあるのは最低だった。呪いのビデオが動画サイトに投稿されて多数の閲覧があったのに、その後にいっさい触れないのは残念だった。ラストシーンでは、ニュー貞子の大出現を見たかった。
主人公が大学の講義で寝ているのはよけいな演出だった。都市伝説の講義は眠くならないだろうし、寝ていることで主人公はいいかげんな性格だと表現されているわけでもない。
購入したビデオデッキがほこりをかぶっているのは過剰な演出だった。店ざらしにされていた商品かと思ったら、店頭に並べたばかりとは。清掃してから展示するのがふつうだろう。また、土足で部屋に上がられるのを懸念するような主人公なのだから、ほこりをかぶったビデオデッキをそのまま利用するのは不自然。ほこりは拭き取るはず。
ニュー貞子の誕生で、貞子と伽椰子もすっかり打ち解けたようだから、次回作では貞子と伽椰子の二体の怨霊で協力し合って、強烈な呪いを見せてほしい。タイトルは「貞子 with 伽椰子」で。