マインドハンター

マインドハンター [DVD]挙動不審な目の動きが実によかった。

最初の死人に驚いた。まさかそうくるとは思ってもみなかった。犯人はわかったつもりでいたら、こちらもまた死んでしまった。ネームバリューを逆手に取った配役に、一杯食わされてしまった。

この作品には主人公と呼ぶべき存在はいないのだと考えるが、便宜上、犯人を倒した登場人物を主人公と呼ぶなら、その主人公が犯人の正体に気づく直前の、挙動不審な目の動きが実によかった。

もしやと疑って視線を飛ばす。疑惑を否定したいのか、それとも平静を装おうとしたのか、即座に視線を戻す。でもやっぱり、湧き上がる不安と不審に目が動いてしまうことを抑えられない。といった心の中の激しい動揺が、ただ目が動くだけの演技でヒシヒシと伝わってきた。あんまり気に入ったので、そのシーンだけを何度もリプレイして楽しんだほどだ。

クライマックスの銃撃戦もよかった。見終わってひとつだけ不満に思ったことがあるのだが、それを書くと犯人が誰だかバレてしまうので、ここはひとつこらえるとしよう。それに見ている最中は気にならなかったことでもあるし。